薄板精密板金加工のよろずや-精密板金 wiz(ウィズ)produced by (有)長井技研

シャーリングやコンターマシンなどによる板金材料のカット加工(切断加工)

精密板金・板金加工の主な工程・作業手順のなかで、シャーリングやコンターマシンなどによる板金材料の機械切断について、その方法や用途などをご説明いたします。


シャーリング加工(せん断加工)

シャーリングカットとは(シャーリング加工とは)、シャーリングマシンを用いて板材を一定の幅(長さ)に切断する加工のことを言います。

シャーリング加工の原理は基本的に日常でも使用するハサミと同じで、二つの刃の間に材料(板材)を挟むことによって切断するせん断加工です。

シャーリングカット(シャーリング加工)の原理

シャーリングマシン

シャーリングマシンとは(シャーリングとは)、ハサミと同じ原理で以下の模式図のように、あるシャー角をもった上刃と下刃の二枚の刃の間に板材(板金材料)をセットし、上刃を下に押し付けることによって板材を直線状に切断加工(せん断加工)するための板金機械です。

シャーリングマシン(シャーリング)の模式図(説明図) シャーリングマシン(シャーリング)の参考写真

シャーリング加工の用途・特徴など

シャーリング加工は、精密板金・板金加工の加工工程としては、定尺板(原板)を一定の幅に切断したり、所定の幅・長さの切板(スケッチ材)に切り出したりするカット加工に利用されます。
曲げ加工前の平板への展開形状(ブランク)が矩形となる単純な加工部品においては、ブランク加工の手段としても利用できます。

一般にシャーリングにより板材を切断する場合、極端に細長く(切断幅を狭く)切断すると、せん断加工の特性から切断された材料には以下の図のように、少なからず反りやねじれを生じます。

シャーリングによる反り・ねじれ

また、切断面においては、少なからずバリ・ダレも発生します。
通常は、手前の切断される側の材料の断面においては板材の下面側にバリ(上面側はダレ)が発生し、切断された板材の断面は板の上面側にバリ(下面側はダレ)が発生します。

一般にせん断加工における板材の切り口の形状は、以下の図のようになります。
(せん断加工の切り口形状については金型プレス加工のページもご覧ください。)

せん断加工における板材の切り口の形状

シャーリング加工においては、このような切断面のバリ・ダレの発生や、切断材料の反り・たわみを極力抑え、縦・横・対角の寸法を出し直角・平行度の保たれたきちっとした必要寸法を出すことが大切です。

このような精度よいシャーリング加工を実現するために、せん断加工において最も重要なのが、上刃と下刃の隙間(クリアランス)を適正にすることです。
クリアランスが適正であると、だれ、かえり(バリ)は比較的小さくなり、せん断面は切断する板金材料にもよりますが、一般に板厚の 1/3~1/2 程度になります。
クリアランスが大き過ぎると、せん断面の幅が狭く、破断面が広く斜めになり、ダレ、カエリ(バリ)が大きくなり、所要せん断力は小さくなります。
逆にクリアランスが小さ過ぎると、2次せん断が生じ、所要せん断力が大きくなり、刃の摩耗や損傷が生じ易くなります。
なお、一般にはクリアランスに関係なく、脆い材料だとダレやせん断面が小さくなり、粘りのある材料だと切り口の大部分がせん断面となり、だれ、かえり(バリ)が大きくなる傾向にあります。

また、材料をせん断加工により切断する際のせん断に要する力を小さくする事も大切です。シャーリングでは、せん断に要する力を小さくするために、上刃を傾斜させて上刃と下刃との間に角度(シャ-角)を付けています。

コーナーシャー

コーナーシャーとは、呼び名のとおり板材(板金材料)のコ-ナ-部分をせん断により切断加工する板金機械です。
下図のように板の角を直角に切断したり、切り欠くために用い、箱状の板金加工製品を作る場合などに使用されることが多いシャーリングの一種です。

コーナーシャーによる板の切断例


コンターマシン(バンドソー)による切断加工

コンターマシン(contour machine)とは、エンドレス状に繋げた帯鋸刃(金鋸の刃をループ状につないだ輪状の工具で、バンドソーともいう)を回転させて、主に板材(板金材料)を直線や任意形状の曲線に切断するための板金機械で、金切りのこ盤の一種です。

文字通り、コンター(contour)とは輪郭のことですので、板材製品の外形を切断することができます。
加工の際は、板にけがいた線に従って板の方をを動かして切断していきますので、基本的には直線でも任意曲線の輪郭でも切断可能です。
比較的単純な形状の平板の板金部品のブランク加工(外形の加工)の手段としても利用できます。(以下の模式図参照)

コンターマシン(バンドソー)による板材の切断加工の説明図
【コンターマシン(バンドソー)による板材の切断加工の説明図(切断の様子を上から見た図)】

金属材料を切断するには、切断する材料の材質や板厚によって帯のこ刃の歯数(ピッチ)と速度を選定したり、曲線形状の切断の場合は適正な鋸刃の幅を選定することで切断の仕上がりをよくすることができます。


関連情報・参考ページ

精密板金・板金加工の主な工程
精密板金加工の主な工程・作業手順の概要説明。設計・図面展開、ブランク加工(NCTタレパン、レーザーカット、ワイヤーカット、フォトエッチング、シャーリング、金型プレス)、前段加工、曲げ加工(ベンディング)、溶接、仕上げ、表面処理、組み立て、検査・納品まで。

検索

金属加工方法,用語,知識

技術・設計・加工資料集

  • 図面作成,書き方-製図ガイド
  • 鋼材-規格・種類・特性・用語
  • 非鉄金属-規格・種類・用語
  • JIS規格一覧-部門別
  • JIS規格一覧-ハンドブック別
  • JIS用語規格一覧・概要
  • 公差・幾何公差

フィード/ブックマーク

精密板金 wiz のRSSフィード
フィードカウンター
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • track feed 精密板金wiz

ページのトップへ戻る